
朝晩の冷え込みが増す秋から冬にかけては、室内で過ごす時間が長くなります。そんな季節こそ、ペットが安心して過ごせるよう、住まいの中の「ちょっとした危険」に気をつけたいものです。
● 有害植物に注意
生活に彩りを添える観葉植物ですが、ユリ科・ツツジ科・サトイモ科などの植物は、ペットに中毒を起こすことがあります。飾る際は種類を確認し、ペットの手の届かない場所に置きましょう。
予防・対策
・植物を購入する際にペットに害がないかを確認する。
・届かない場所に置く、柵で囲う、または立ち入りを制限できる場所に置く。
・屋外の植物には殺虫剤や除草剤がかかっている場合があるため、散歩中に不用意に食べないよう注意する。
中毒が起きた場合
・誤食に気づいたら、すぐに動物病院を受診する。
・食べた植物の種類、量、摂取した時間、ペットの状態などを詳しく伝える。
● カーテンの重り(カーテンウェイト)
カーテンの裾についている重りの中には鉛を含むものがあります。誤って口に入れると、食欲不振・嘔吐・けいれんなどの神経症状が出ることがあります。ペットが触れないよう、丈を調整したりするなどの工夫をしましょう。
● 電気コードの感電防止
ヒーターや加湿器などの使用が増える時期は、電気コードも増えがちです。ペットがかじると感電の危険があるため、コードカバーを付けたり、家具の裏に隠すなどして対策を行いましょう。
感電事故が起きた場合
感電したペットには触れず、まずはブレーカーを落として電源を切る。
電源が切れたことを確認してから、ペットを安全な場所へ移動させる。
不整脈、呼吸困難、意識障害などの症状がある場合は、すぐに動物病院を受診する。
● スプレー類や煙への配慮
寒い季節は換気の機会が減り、空気がこもりやすくなります。消臭スプレーや防水スプレーに含まれる化学物質は、小動物や鳥類にとって有害です。また、タバコの煙やフッ素加工鍋の空焚き時のガスも呼吸器に悪影響を与えるおそれがあります。使用時は必ず十分な換気を行いましょう。
消臭スプレー
アルコールや香料などが含まれるものは、中毒の原因になることがあります。水や食品由来成分を使用した製品を選びましょう。
防水スプレー
フッ素樹脂が含まれ、吸い込むと呼吸障害を起こすことがあります。屋外で使用し、ペットを近づけないようにしましょう
タバコの煙
タバコの副流煙は、人間だけでなくペットの健康にも悪影響を与えます。とくに猫は毛づくろいで有害物質を体内に取り込むことも。室内での喫煙は控えましょう。
フッ素加工鍋の空焚き
フッ素加工鍋は350℃を超えると有毒ガスが発生し、鳥類はもちろん、犬や猫の呼吸器にも悪影響があります。加熱中は注意し、空焚きは避けましょう。
秋冬は、ペットにとっても体調を崩しやすい季節です。ほんの少しの配慮で、大切な家族が安心して過ごせる空間を守ることができます。