お蔵を改修したインドネシア料理店「ワルン華食楽-warung kakura-」

2022年1月20日(木)、山形市中野にてシェルターが店舗の改修を行ったインドネシア料理店「ワルン華食楽 - warung kakura-」がグランドオープンします。戦前からあるお蔵をリノベーションした店内で、こだわりのインドネシア料理を味わえるお店です。 オープンを直前に控えたオーナーの佐藤様ご夫妻にお話を伺いました!

和のお蔵とアジアンテイストが調和した“くつろぎの空間”

“くつろげる空間”を目指したという店内は、蔵の懐かしい雰囲気を残しながらも、佐藤様ご夫妻の素敵なセンスや趣向あふれるインテリアが目を引きます。ピクチャーウィンドウから手入れの行き届いたお庭を眺めながらホッと一息つける、誰もがついつい長居してしまうような場所でした。

ウォルナット材のカウンターと何度も位置を変え検討した飾り階段

蔵にあった既存の材料をなるべく活かし、ここでしかできないユニークな空間をつくることにこだわった今回のプラン。改修工事は主に内装をメインに行い、店舗づくりには佐藤様ご夫妻も積極的に参加されました。蔵の2階床を一部取り除き客席天井に吹抜けを設けることで、開放的な空間へと生まれ変わらせ、取り除いた2階の床・梁などの古材は、佐藤様がDIYをしてテーブルやイスをつくりました。丁寧に磨かれた味のある家具は料理をより一層引き立たせます。また、厨房と客席を挟むカウンターは材木屋さんでシェルターの設計担当が一目惚れをして提案したウォルナット材。こちらは佐藤様ご自身で*サンダーをかけ、塗装まで手掛けられました。壁一面の黒板は佐藤様ご夫婦とシェルターの営業・設計担当が一緒に下地材から塗り、黒板塗料で仕上げた力作です。店内に足を踏み入れた途端目に飛び込んでくる素敵なイラストの数々は、ぜひ細部までじっくりとご覧いただきたいポイントの1つです。

*サンダー:サンドペーパーを取り付けたパッドが振動することで材料を磨く電動工具のこと。主に塗装前の研磨に使用します。

お蔵の外観が目印

インドネシアに行ったことのない店主がつくる、憧れのインドネシア料理

佐藤様とインドネシア料理の出会いは「ルンダン」というアメリカの放送局が発表した”世界で最も美味しい”といわれる料理がきっかけでした。「ルンダン」とは牛肉や山羊、羊などの塊肉をココナッツミルクとたっぷりの香辛料でじっくりと長時間煮込んだインドネシア料理のこと。この料理の存在を知った佐藤様が実際につくってみたところ衝撃を受け、この味が好きな人は多いはずと確信を持ち、2021年3月に横浜から故郷である山形に戻ってきてお店を構えることにしたのだそうです。

「ナシ・チャンプルー」/下に敷いているバナナの葉は実際に敷地内のハウスで育てている本格ぶり!

オススメのメニューは「ナシ・チャンプルー」。プレートの真ん中に盛られたターメリックライスのまわりを、数種類の副菜が囲むワンプレート料理です。ライスと副菜を一緒に食べるスタイルで、インドネシアでは手で食べるのが主流とのことですが、インドネシア料理が初めて、という方も安心してください!副菜や食べ方についてはカウンター上の黒板に素敵なイラストとともに描かれているので、ぜひチェックしながらお召し上がりください。ちなみに店名にもあるワルン”とはインドネシア語で「小さい食堂や屋台のような、さっとご飯を食べていくカジュアルスタイルのお店」、といった意味合いがあるのだとか

客席から見える厨房

庭をぷらっと散策してからお店へ

お蔵のあるご実家の土地は何世代も大切に守られてきたもの。この土地を活かして何か面白いことをやろうと決意した佐藤様。お店の中だけでなく、庭には焚火ができるファイヤーピットをDIYしたり、竹やぶのまわりに石を積んでお堀をつくったりと、お客様が散策を楽しめる工夫がいっぱいです。いつかお蔵の前で農家さんと一緒にマルシェのようなこともできたらと考えているそうです。雪が解け、庭を散策できる春になるのがとても待ち遠しいですね。

庭を臨むピクチャーウィンドウ。繊細な格子を一部抜いてガラスに変更した大胆なアレンジ。

山形初!?インドネシア料理専門店

山形の地元食材を活かしたインドネシア料理のお店。お店を訪れた際には佐藤様ご自身で手掛けられた内装や家具などを楽しみながら、戦前から現存するお蔵の空間とインドネシア料理が融合した懐かしくもエスニックな雰囲気をぜひご体感ください。

佐藤様ご夫婦「ぜひ食べに来てください!」

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